マイナンバーと言うなんちゃってDX②
今回は、初めから謝罪を申し上げます。
誠に申し訳ございません。
前回、マイナンバーカードの問題点を書きましたが、先週、河野デジタル大臣が2023年5月11日を目指して、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を採用しているスマートフォンに、マイナンバーカード機能を搭載できるようにすると発表しました。
マイナンバーカード機能の搭載により、カードの認証が不要となり、代わりに指紋などの生体認証でログインすることができるようになります。
マイナンバーカードのアプリ化により、子育ての支援や行政サービスの手続きなども
オンラインで行えるようになるそうです。
また、将来的には、このアプリにお薬手帳や母子手帳の機能も盛り込むようです。
民間サービスとの連携も考えており、銀行口座の開設、住宅ローンの契約、携帯電話の申込など、マイナンバーアプリの仕組みと連携して本人確認を行えるようにし、民間サービスの利便性向上を目指しているようです。
ちなみに、日本では6割以上がiPhoneを利用しており、iPhoneを優先的に対応するべきではないかとの指摘があると思いますが、Appleのアプリのリリースは、専門家によって審査を行いますので、対応に時間が掛かります。
また、iOS(iPhone)とアンドロイドは、別々のアーキテクチャーで、アプリとWebサーバーを別々に構築する必要がありますので、両方対応するには、2倍の時間とコストが掛かります。
恐らくではありますが、こうした背景もあり、柔軟に技術支援を行ってくれた米グーグルの「アンドロイド」の対応が優先されたように思われます。
河野デジタル大臣は、Twitterで中傷をする人をブロックする等、その行動に批判もある政治家ではありますが、こうした対応を見ると、将来ビジョンに対して、実務レベルの課題が何であるのか把握した上で、手を打つことができる政治家なのだと評価せざるを得ないと思われます。
改革を行うためには、ビジョンも大切ですが、ビジョンが捻じ曲げられて正しい姿になっていないものも散見されますので、現状のマイナンバーカードのように山積された実務レベルの課題を解決することが、改革を実現するために必要なことなのだと思われます。