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日本の給与はなぜ上がらないのか?⑫

お金

※写真はイメージです



テレビやネットでも「日本の給与はなぜ上がらないのか?」について議論が行われていますが、この課題は多岐に渡りますので、本件から派生したテーマについても語らないと、総合的な正しい検討ができないと思います。
ここで補足として関連テーマについて検討しておきたいと思います。

 

日本は格差社会なのか?

日本の格差が広がっているのか判断する指標として、ジニ係数が用いられることが多いと思われます。
ジニ係数は所得などの分布の均等度合を示す指標で、係数が0に近づくほど所得格差が小さく、1に近づくほど所得格差が拡大していることを示しています。
国別のジニ係数のランキングがありますので、紹介いたします。

 

www.globalnote.jp

 

1つの指標のみで判断はできませんが、ジニ係数の通り、概ね日本は格差社会なのだと考えて良いと考えています。

 

ただし、日本は世界で最も高齢化が進んでいる国になります。

 

www.globalnote.jp

 

2015年の統計になりますが、高齢者世帯の収入としては年金しかないことが多く、高齢者の平均所得は約193.7万円しかありません。
日本の平均年収は約420.4万円の半分以下となります。
定年退職後にやっと年金の支給が始まっても、収入が半分以下になりますので、ご存じの通り、多くの高齢者が貯金を取り崩して生活しています。
また、70代後半の女性の4人に1人が相対的貧困と言われています。

 

高齢者の所得格差を改善するために、年金制度は将来維持できない可能性も指摘されていますが、改革により、最低限でも現状を維持しなければならないですし、嘱託社員の増加や定年延長などにより、年金の支給開始年齢までのつなぎを補填しなければいけません。

 

また、老後2000万円問題により資産形成を始める人が増えましたが、自分の将来のために、仕事よりも優先して取り組むべきことと思われます。


トマ・ピケティの新・資本論は分厚いので読んでいませんが、不等式「r>g」の通り
「g:経済成長率」よりも「r:資本収益率」の方が高いことは事実なのでしょう。
血と汗と涙により、より良い仕事をして成果を上げて会社の業績に貢献し、給与アップを目指すことも大切ですが、NISAなどを活用して少額でも投資も取り組むことが重要に思われます。
アメリカと、アジア・アフリカの新興国に日本の資金が流れますので、日本の経済には貢献できませんが……。

 

また、高齢者以外の貧困世帯についても言及しておきます。
母子家庭の貧困が急増していますが、父親の養育費の支払いを強制する仕組みを作るべきです。
エッセンシャルワーカはロボット化・システム化などにより、単価の低い単純労働から、高次元な労働に変革する必要があるように思われます。
派遣社員の中には、高度な業務を担当し、正社員よりも給与を得ている人もいますので、エッセンシャルワーカと同様に、高次元な労働を担当するようになるべきです。

 

上記のケースを除いて考えた場合、日本は、以前から日本型社会主義や会社主義で格差の少ない社会を形成しており、近年は成果主義の導入、非正規雇用などにより、
格差が広がりつつあるという指摘もありますが、総体としては、いまだ格差の少ないように思われます。

 

ja.wikipedia.org

 

また、実体験として格差が増えていると訊くこともありますが、コロナ禍によりその人の勤務している会社が収益が落ち、賞与減額や非正規雇用の解雇などが行われたのではないかと思われます。
会社業績が落ち込むことによる給与減額については、格差の問題ではなく、その会社の経営者と景気の問題と思われます。

 

格差が少ない社会だからこそ、イノベーションが起きず、高齢の経営者がいまだに現役を続け、若者も女性も経営者になることが難しく、企業や産業の新陳代謝が行われず、結果的に日本人の給与が上がっていないように思われます。
若者や女性が活躍する場所を作るためにも、中高年は自分の席を譲り、次の世代を支援する立場に回り、社員全員のスキルアップ及び給与アップを目指す必要があるように思われます。

 

日々の暮らしの節約方法

給料が上がらない中、多くの人たちが、日々の暮らしを工夫して、節約して何とか暮らしています。
手料理を創ったり、電気を節約したり、様々な生活の工夫が取り上げられていますが、余り話題に上がらない点について紹介しておきます。

 

■携帯電話のデザリング


ご存じの方も多いと思いますが、携帯電話にてデザリングすることで、 アクセスポイント(Wi-Fiルーター)として利用することができます。
パソコンやテレビなどをインターネットに接続する場合は、Wi-Fi通信を追加契約するのではなく、携帯電話のデザリングで対応する方法もあります。
なお、携帯電話のデータ通信量が増えることになりますので、場合によっては、「携帯電話の契約オプションの料金」と「Wi-Fi通信の料金」の比較で、携帯電話のデザリングの方が良いのか検討する必要があります。
 

time-space.kddi.com

 

■SIMなしスマホ

なかなかここまではやっている人は少ないですが、知り合いにSIMなしスマホで生活している人がいましたので、紹介しておきます。

「携帯電話のデザリング」の逆のパターンで、ポケット型のWi-Fiルーターで、SIMなしスマホを利用する方法です。
中古の携帯電話などを購入し、携帯電話会社と契約はせず、別途、ポケットWi-Fiなどを契約し、携帯電話とポケットWi-Fiを持ち運んで利用する方法です。

 

デメリットとしては、当たり前ですが、携帯電話番号や固定電話への発信は、電話回線を用いるため、SIMなしスマホからはかけられません。
ショートメール、メールなど、携帯電話会社が提供するサービスも利用できません。

 

通話を行いたい場合、「Instagram」「カカオトーク」「Skype」などのアプリを活用し、アプリ通話やビデオチャットを行う必要があります。
無料通話アプリとしては、LINEが有名ですが、アカウント開設時に電話番号を用いたSMS認証が必要になりますので、SIMなしスマホではLINEを利用できません。

 

news.mynavi.jp

 

また、以前は固定費削減に有効でしたが、最近は携帯電話でも格安プランが提供開始され、ポケットWi-Fiの利用料金は、ahamo(2,970円)よりも少し安い程度で、楽天モバイル(2,178円)と同程度の料金なので、あまり活用することはないかもしれません。
普段からiPadや軽量のノートパソコンなどを持ち歩く人は、携帯電話とポケットWi-Fiの両方の費用負担は無駄になりますので、効果的な方法と思われます。

 

www.bcnretail.com

 

■テレビとパソコンはどちらかの購入

現在、私たちは、テレビ、ブルーレイ・DVDレコーダー、ミニコンポ、パソコン、スマホと多数の電化製品に囲まれて生活しています。
各電化製品が高機能になる中で、同じような機能を持った製品が増えていますので、重複せずに電化製品を購入することで、生活費を抑えることができます。

 

○パソコンで統一

テレビを購入する場合、録画機能がなかったり、BD・DVDドライブが付属されていないと、ブルーレイ・DVDレコーダーを購入する必要があり、テレビ(5万円程度)とブルーレイ・DVDレコーダー(5万円程度)を合わせると、それなりの金額となります。
テレビの購入は控え、パソコンのみでの統一する方法も検討した方が良いと思われます。

 

パソコンでテレビを視聴する場合、使い勝手の良い外付けPC用テレビチューナーがお薦めで、数万円で購入することができまます。
Bluetoothのワイヤレスマウスを利用すれば、リモコンを使ってテレビを見る感覚で利用できます。

 

パソコンでテレビを見る場合、大きな画面で視聴したい人が多いと思いますので、液晶ディスプレイも購入すると、トータルの投資額は、テレビとブルーレイ・DVDレコーダーの組合せと同程度の10万円くらいになると思いますが、テレビとPCを両方購入するよりは、PCのみで統一することで費用を削減することができると思われます。

また、パソコンは様々な他の用途にも使えますので、テレビを購入するよりは利便性が高いと思われます。

 

sakidori.co

 

ちなみに、ノートパソコンでもWindowsの「カバーを閉じたときの動作」を「何もしない」に設定し、普段はノートパソコンを閉じて起動しっぱなしにしておき、液晶ディスプレイにつないで利用することもできます(パソコンとして利用する場合は各ケーブルを外して利用)。

 

また、液晶モニターにもスピーカーが付いていることが多いですが、音質はいまいちなので、別途スピーカーを購入する人が多いと思われます。
PCはそれなりの音質のスピーカーと外付けサウンドカードを取り付けることで、ミニコンポとしても利用できます(ハイレゾに対応した機種も有り)。

また、サラウンド機能を持ったスピーカーと外付けサウンドカードもありますので、
簡易なミニシアターを組むこともできます。

 

rentry.jp

 

○一体型テレビ

テレビ、ブルーレイ・DVDレコーダー、ミニコンポ、パソコン、スマホと多数の電化製品に囲まれて生活していますが、ある程度、統一して購入した方が、費用を抑えることができる可能性があります。
最近のテレビは、内蔵HDDによる録画機能付きが主流となっています。

 

ただ、テレビに録画機能が付いたのは便利ではありますが、中途半端な点としては、ブルーレイ・DVDドライブが付いていないものがほとんどになります。
いざブルーレイ・DVDを見たいときに見れなかったり、録画したもののダビングができないなどのデメリットがあります。
最近では、テレビにブルーレイ・DVDドライブが付いている機種もあります。
なお、多くのテレビのブルーレイ・DVDドライブではCDも再生できますので、音質はいまいちではありますが、音楽を楽しむこともできます。

また、インターネット接続ができる機種が多いため、YouTobeやAmazonPrimeなどの動画は、パソコンを購入せずに、テレビで楽しむことができます。

 

テレビを購入する際には、HDD録画機能有り、ブルーレイ・DVDドライブ付き、インターネット接続可能などの条件で製品を探して購入することで、複数の電化製品を購入することなく、総額として費用を抑えて電化製品を揃えることができるケースがあります。

 

www.biccamera.com

 

スマホのみにする

昨今では、テレビを購入せずとも、スマホでテレビを楽しむことができるようになりました。
以前はワンセグが有名でしたが、今では、TV局が提供する見逃し配信サービスで視聴したり、NetflixやAmazonPrimeなどの動画配信サービスで過去のテレビ番組を見ることが多くなりました。
ただし、ネットのサービスでは、すべてのテレビ番組を見ることはできませんが、若い世代からはテレビ番組はコンテンツが面白くないと言われており、お薦めの番組をかいつまんで視聴したい方にお薦めです。

 

また、ブルーレイ・DVDレコーダーでテレビ番組を録画し、スマホで視聴する方法があります。
私は試したことがないのですが、一部の人は、テレビを購入せず、ブルーレイ・DVDレコーダーのみを購入しているケースもあるようです。
ブルーレイ・DVDレコーダーはテレビアンテナに直接接続できますので、テレビがなくとも録画することができ、インターネット上でスマホに動画を転送し、スマホをモニターとして視聴しているようです。

 

www.buffalo.jp

 

スマホは画面が小さくて見辛いと思うかもしれませんが、液晶モニターを購入してケーブルで接続すれば、大画面でテレビを楽しむことができます。
また、YouTobeやAmazonPrimeなどの動画を楽しむときも、テレビも、パソコンも購入せずに、スマホ液晶モニターにつなげば、大画面で過去のテレビ番組や映画を楽しむことができます。

HDMI端子は音声も出力できるので、非常に便利な規格ですね。

 

direct.sanwa.co.jp

 

ふるさと納税

ふるさと納税は、多くの納税者が人気の返礼品目的で自治体を選んで寄付を行っており、人気の企業のみ収益を拡大してしているため、本来的な地方創生の政策としては歪んだ面のあるものになっています。

 

ただし、税金を納めざるを得ない多くの会社員は得をしますので、ふるさと納税により返礼品をもらい、生活を豊かにしましょう。
年収400万円でも4万円程度寄付することができますので、1万以上の返礼品を受け取れます。
余裕がある方は、災害があった地域やコロナ禍で痛手を受けている企業の返礼品などに、寄付することで少しでもふるさと納税の取り組みを意味のあるものにした方が良いでしょう。

 

furusato-toku.red

 

■保険には入らない

医療保険は滅多にもとが取れないと言われていますので、私は保険不要論に賛成しています。

日本は社会保障が充実しており、また、保険が必要になるケースも確率論上はかなり低いため、保険に加入する必要はないものと思われます。

なお、年収が高い人は、節税目的の投資として保険に加入するのは、意味があるように思われます。

 

○生命保険

令和元年の厚生労働省の統計によると、30歳の男性の死亡率は0.055%であり、2,000人に1人いるかいないかという確率になります。
また、万が一、不幸に見舞われても、遺族厚生年金を受け取ることができます。
残された遺族も、生活のために勤めに出ると思いますので、多くはないかもしれない給与と遺族厚生年金を合わせれば何とか暮らしていけるように思われます。
また、不幸に見舞われたときには、どんな選択肢でも検討する必要がありますので、「自宅を売却し、実家に戻る」や「再婚」などを選んでも良いように思われます。

 

hoken-all.co.jp

医療保険

www.t-wins.com

・医療費

生命保険文化センターの調査から、入院時の自己負担費用の平均は20.8万円のため、
だいたい30万円程度の貯蓄があれば医療保険は不要と言われています。
同調査によれば、1世帯が年間に支払う保険料の平均額は「38.2万円」になりますので、1年に一度程度、入院しない限りは不要と思われます。

・入院時の生活保障

平均的な入院日数は、35~64歳では21.9日となっており、有給休暇を消化していない日本人の多くは、有給休暇で対応できるものと思われます。
また、有給休暇が不足していても、傷病手当金により給与の2/3を生活保障として受け取ることができます。

 

president.jp

 

■たまにの贅沢をしない

普段は我慢して節約生活をしているから、たまには「自分へのご褒美で高価なものを購入する」や「旅行に行く」などを行っている人がいますが、貯蓄を増やしたいのであれば、本末転倒なので止めた方が良いように思われます。

 

例えば、毎日、800円程度掛かるランチをワンコインランチ(500円)で我慢したとしても、営業日は20程度のため、下記金額のみの節約になります。
20日×12か月×300円=72,000円

 

また、節約して貯金し、ご褒美として年に1回の旅行した場合、1泊2日の国内旅行の平均予算は、男性7.7万円、女性が6.7万円となっていますので、1人分で貯蓄をすべて使ってしまいます。
家族で旅行すると、大幅に貯蓄を上回ってマイナスとなってしまいます。
可能であれば、みんなで料理(うどん・パン・餃子など)・公園ピクニック・キャンプ・海水浴(弁当持参)等、お金の掛からないイベントを計画した方がよいものと思われます。

 

「日本の給与はなぜ上がらないのか?」の関連テーマについて検討いたしました。
長く「日本の給与はなぜ上がらないのか?」について語ってきましたが、次回で最後にしたいと思います。
最後までお付き合いいただけますようお願いします。