何でも言ってやろう

国や政治についてタブーなしに語っています。誰も見なくても、炎上しようとも。

日本の給与はなぜ上がらないのか?⑬

お金

※写真はイメージです

「日本の給料はなぜ上がらないのか?」について、テレビやネットなどでも盛んに議論が行われています。
いくつかの議論を聴きましたが、当たり前のことを話す人がいないことに気が付きました。
分かり切ったことなので語らないのか、視聴者に都合の悪い内容なので語らないのか分かりませんが、本ブログでは忖度なしで語っておきたいと思います。

 

今回は、誰でもが知っていることを書きますので、勉強になる点はないかもしれません。
誰も言わない当たり前のことを語って、「日本の給与はなぜ上がらないのか?」の最終回としたいと思います。

 

国や政府は経済を良くできない

 

2022年7月の参議員選挙でも、選挙の争点の第1位は「景気・雇用対策」でしたが、国民の期待と裏腹に、国や政府は経済を良くできないという現実があります。

 

経済学者が何世代にも渡り研究してきましたが、先進国の経済は複雑で、いまだに経済成長の要因を特定できておりません。
国や政府が経済成長を実現できない事例としては、日本の「失われた30年」が指摘されることもありますが、振り返ると、日本の経済の成長率を上げようと、様々な取り組みが行われましたが、どれも上手くいかなかったことを、私たちは身につまされて知っています。

 

少々補足すると、「景気・雇用対策」で国や政府が主に取り組むことができるものとしては、下記の3つがありますが、金融政策しか効果がありません。
また、金融政策は景気浮揚政策であって、実態経済の成長ができるかは定かではありません。

 

○金融政策

 アベノミクスで成功した通り、金融緩和により市場に資金を流通させ、
 景気(経済が活発だという雰囲気)を良くすることができます。
 日本の雰囲気は上向きにすることができますが、
 実際には企業の労働生産性は上がっておらず、新たな産業も生まれておらず、
 本当の意味での経済成長は実現できていません。

 

○財政政策

 財政政策により仕事を作り、新たな雇用を生み出すことが
 財政政策の根本的な考え方になりますので、
 継続して失業率の低い日本で財政政策を行っても、効果は低いと思われます。
 また、不況時には病気の時に飲む薬と同じで効果がありますが、
 日本は不況ではなく、低成長のため、さらにその効果は低いと思われます。

 

 ※本件、異論があると思いますので、下記の一意見を引用しておきます。

toyokeizai.net

 

○成長戦略

 社会主義国家は新たなビジネスや労働生産性向上が実現できず、
 崩壊しましたので、資本主義経済の激しい競争の中でしか、
 企業は成長できないように思われます。
 国や政府は、新たなビジネスや労働生産性向上を支援することはできても、
 実現することはできませんので、
 個々の企業の努力でのみ成長を実現できるものと思います。

 

日本の給与を上昇させるために、国や政府に景気・雇用対策を要求する人が多いですが、財政出動により後者の2つの対策を行うことになり、国債の発行額が増え続けるだけで、給与上昇にはあまり効果がない可能性があります。

 

自分が良い仕事をして給与を増やすしかない

 

当たり前のことですが、自分の給与を増やすためには、会社頼みで待っていても昇給するかは分かりませんので、良い仕事を行って結果を出し、上司や人事から評価を受け、給与を上げる必要があります。

 

それでは、どのように自己研鑽を行って、良い仕事をすれば良いでしょうか?

 

セミナーや研修に参加して学習する人がいます。
しかしながら、個人的にはセミナーや研修は当たり外れが大きく、学習効果が低いと考えています。
誰もが理解できるようにセミナーや研修を設計するため、内容が浅く、深い専門知識まで説明せず、知識の確認にしかならないものも多いです。
また、多くのセミナーや研修が机上の理論で、実践とは乖離しているため、明日から仕事に活かそうとすると、得た知識を噛み砕き、実戦で試行錯誤を繰り返さないと、自分のものになりません。
最近は、セミナーや研修に実践の一部を取り込んだり、自分の仕事でどのように活かすのか検討するケースも増えてきていますが、それでも費用対効果があると感じるセミナーや研修は、ごく僅かになります。

 

資格を取得して学習する人もいます。
個人的には、資格も、セミナーや研修と同様で、ペーパーテストで回答できる程度の机上の理論で、実践とは乖離しているため、明日から仕事に生かすことは難しいように思われます。
資格取得はスタートラインでしかなく、各業務やユースケースでどのように対応するべきなのか、実戦経験を積むことが重要だと思われます。
また、実戦経験が重要なのであれば、結局、資格を持っていないけれども、経験豊富な人の方が有能だということになってしまいます。

 

自分の過去を振り返って、今の仕事に何が活きているのかを考えると、「日々の仕事を少しでもより良く行うように努力したのか?」に尽きると思います。
どんなつまらない事務を押し付けられたとしても、仕事を完遂するための方法は無限にあり、創意工夫により業務を効率化し、結果的に高度化することもできます。
私も、同僚のために、ExcelマクロやAccessを作成したことがありますが、そういう一見どうでも良いように思われる作業が、ある時に役立つときもあります(仕事上、引き出しは、たくさん持っておく必要がありますので)。

机上の勉強では身に付かないこともありますので、以下のような取り組みでスキルアップすることが理想的ではあります。

 

news.careerconnection.jp

 

また、自己学習の必要性は分かっているけれども、仕事が忙しいから勉強の時間が取れないという人も多いと思います。

 

私は、自分が勤めている会社からどのように評価されているかよりも、労働市場で自分がどのような位置にいるのかを気にしています。
以下の記事がありましたが、小学生や中高生に負けないように成長しないといけないと思います。
仕事が忙しくても、土日の余暇の中で彼らのように趣味の一環として、楽しみながら専門知識を学習するのが理想です。

デジタルの分野だけでも、デジタルネイティブの世代が、社会人を凌駕しているケースもありますので、時間を作って努力しないといけないと思います。


私もブログを書いていないで、勉強しないといけないですね(申し訳ございません)。

 

forest.watch.impress.co.jp

 

xtech.nikkei.com

 

また、残念なことに、良い仕事をすれば、必ずしも給与が上がるわけではありません。

 

人事や上司が、部下の仕事を正当に評価することは難しく、印象評価から脱却することは困難でしょう。
まず、良い仕事をしても、上司が見ていなければ評価しようがありません。

また、上司は客観的に評価する必要がありますが、優秀でも、言うことをきかない部下は取り扱いに苦労し評価できず、どうしても笑顔で「はい」の一言で仕事を引き受けてくれる部下を評価してしまうのは、致し方がないと思われます。

往々にして部下の勘違いですが、結果的に、一部の部下から仲良しクラブの評価だと批判を受ける評価を行うことがあります。

 

また、私の経験を振り返ると、給与が大幅に上がったのは、転職がきっかけでした。
社内で評価されて昇給を目指すのも重要ですが、自分の市場価値を高め、転職により給与を増やすことも必要になります。
ただし、各企業で成果を出す必要がありますので、最低でも5年勤務し、築いた人間関係を活かして組織で大きな仕事に取組み、組織で成果を上げ、その経験を以て、転職することが良いと思われます。

 

幸せに暮らすためには?

 

これほど世間で、「日本の給料はなぜ上がらないのか?」について議論をしているのは、誰しもが給与を増やして幸せな生活を過ごしたいからだと思います。
ただ、不思議なのは、これまで私も給与が増えましたが、それに比例して幸せになった気はしません。
逆に給与アップにより、仕事上のストレスが増えたようにも思います。

 

「幸せに暮らす」にはどうしたら良いでしょうか?

 

第二次大戦後、土下座根性の日本では、アメリカの自由民主主義を崇めたてまつり、国家・地域コミュニティ・会社・家族などの責任や義務などから解放されて、元東京都知事猪瀬直樹さんの仰る通り、「アメリカに守られたディズニーランド」の中で、日本人は楽しいことだけを求める暮しを過ごしています。
責任や義務などからの解放により、自由に多様な生き方が選択できるようになった一方、多様な価値観が生まれ、自分の存在価値や居場所を探しにくくなり、幸せを見つけれなくなっています。
テレビやネットなどが広がり、際限なく情報を知ることができるようになった現代では、数多くの成功を知ることになり、また広すぎる世界の中で、自分は有名になれず、社会に何も影響を与えられず、自分の存在の小ささに悲観するしかありません。
永遠に見つからないかもしれないのに、この日本では、自分探しを止められない気持ちを、心の片隅に捨てきれずに持っている人は多いのではないでしょうか。

 

自分探しは卒業するべきと思っていますが、なかなか同じようなことを言う人が少ないのですが、下記のブログを引用しておきます。

 

biz-shinri.com

 

自分らしく、自分の得意な分野で、仕事を楽しみつつ、たまには無理をして努力し、たまには休暇をとってリフレッシュし、幸せに働くのが良いように思われます。
給与が上がるかは別次元の問題になりますが、幸せを感じなければ、高い給与をもらっても仕方ありませんので、その方が素晴らしい人生になるような気がします。